ストレンジャー・シングス3-8 ホッパーのスピーチの原稿

 君たちに話しておきたいことがある。確かに気まずい話だが、君たちを大切に思ってこそなんだ。君たちがとても思い合っているのはわかる。だから2人の関係には節度ってものがいる。前に進むために一緒に良い関係を築こう。全員が、居心地良く、信頼しあって、オープンに、気持ちを共有するんだ。

気持ち。。。気持ち、気持ちかぁ、まったく。

 正直言って長いことそんな存在すら忘れていた。一箇所に閉じこもって、洞窟と呼ぶべきかな、とても深くて暗い。だが森にワッフルを置くと、お前が人生に飛び込んできた。長い時を経て取り戻し始めた。何かを感じる喜びや、幸せな気持ちを。だが最近別の気持ちも、お前との距離だ。俺から遠く離れていくようで、夜のボードゲームが恋しい。朝に作った3段重ねのスペシャルワッフルも。並んで西部劇を見て居眠りしたよな。でも、お前は大人になる。成長し、変わっていく。そうなんだ、正直な気持ちを言うと、俺はそれが怖い。変わってほしくない。だからこんな話をしてしまう。お前の変化を止めたくて。時計の針を戻して、昔の俺たちに戻ることができたらって。無理な相談だ。人生はそれを許しちゃくれない。進み続ける。絶え間なく、たとえ望まなくても。そうだ、時には辛くて、悲しみに暮れる。でも時には、驚きと、幸せも。わかるよな、成長し続けろ、追いつけないほどに、失敗して、そこから学べ。人生が辛いときは、その痛みを、胸に刻め。痛みは、良いものだ。洞窟の中じゃ感じられん。でもお願いだ。許されるなら、この老いぼれたパパのために、どうかドアを8センチ、空けておいてくれ。